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SEOの基本を徹底し、サイトの問合せ数を300%アップした事例

こんにちは、ウェブ解析士マスターの林弘之(はやしひろゆき)です。
株式会社ブルーベアという会社で企業のウェブマーケター育成を中心に、ネット広告やアクセス解析の研修をしています。この研修はオンラインでマンツーマンで行っておりますので、全国どなたでも受講することが可能です。

今回ご紹介するのは、基本的なSEOを徹底したことにより月間の問い合わせ数が3倍になった埼玉の外構専門店のウェブ解析による改善事例です。

具体的には、月平均50~60件だったお問い合わせが、最高150件まで増えました。広告費0円でも月平均120~130件近くのお問い合わせがあり、いまだに売上、アクセス数ともに成長しています。

許可をいただいて具体的な施策と結果を共有しますので、もっとウェブ解析を活用したいと考えている皆さんのヒントとなれば幸いです。

伸び悩んだら、努力よりも“正しい選択”を

埼玉にある外構専門店のA社は制作会社さんと二人三脚で、SEOとサイト改善を中心に着実にお問い合わせを増やし、月に50~60件まで行きました。しかしそれ以上は伸び悩み、次の一手として、流入を増やす為にネット広告の運用をしてほしいと弊社にお話をいただきました。

弊社としては成果を出すにあたり「ウェブを分析してサイト改善をしながらやらせてください」というお話をしたところ、A社社長と制作会社さんには快く「何でも言ってください」と仰っていただき、より良いサイトを目指す上でお互いコミュニケーションを取りながら業務を進めることができました。最終的に、このコミュニケーションの量と質が成功の決め手となります。

とはいえ、がむしゃらに進めていては意味がありません。まずは3C分析を行ない、無鉄砲な努力よりも“正しい選択”ができるような指針を作って、方向性を共有することから始めました。市場分析キーワードプランナーなどのツールにより重要キーワードを見つけ、SEOやリスティング広告のためのターゲットキーワードを決めました。競合分析重要キーワードの上位に出ている競合企業のタグや広告を分析して、SEOの上位施策やリスティング広告でも上位をとり検索結果の面をとる戦略に決めました。自社分析商業エリアが絞られているため、Google アナリティクスのセグメント設定で「エリアを近隣県に絞ったアクセス解析」の実施でターゲットとなるお客様の行動を明確にし、お問い合わせに対して決め手となるページを発見しました。

こういった分析をしっかりと行うことでPDCAサイクルを正しく回すことができ、より短期間でサイトから最高の成果を引き出すことができます。

しかし、3C分析だけでは足りません。より現実に即したユーザー目線のサイトにするため、アクセス解析データから打ち手を模索していきます。

アクセス解析でわかったのは、施工事例を経由してのお問い合わせが多いことです。このことから、施工事例関連ページのセッション数を成長させるサイクルをつくることを重視し、施工事例の探しやすさや、施工事例ページに直接アクセスするユーザーを増やすための施策を考えました。

SEOはキーワードを増やすだけじゃない!

細かいカスタマイズが成果を産む

弊社で行った、SEOの具体的な施策を一部ご紹介します。施策1・ジャンル別カテゴリの設置ウッドデッキ、駐車場、カーポート、テラス、物置等のジャンルを分け、それぞれにキーワードを入れることにより、検索流入が増えました。施策2・地域別カテゴリの設置さらに地域名を入れることにより、地域名+ジャンルでの検索流入が増えました。施策3・施工事例の詳細をカテゴリ分け施工事例を使った商品や状況等を明確にしたことにより、ページの滞在時間が増えました。

とはいえ、これらは基本中の基本です。元々持っていたコンテンツを整理することが、最適化の近道であるとご理解いただけるのではないでしょうか。

リスティング広告のキーワードから離脱を改善

また、外構に関するキーワードにてリスティング広告を出稿していましたが、一部のキーワードはクリック率が高いにも関わらず、離脱が多いという現象がありました。ランディングページのサービスの説明が不十分であると考え、詳細な説明を充実させたところ、離脱の改善に成功しました。

業界では一般常識でも、顧客の立場ではわかりにくいという「盲点」は少なくありません。データをもとにニーズを探り、より価値のあるページをつくりましょう。

スマートフォンの動線を改善して、電話の問い合わせが増加

さらに分析を進めていくと、アクセスするユーザーの年齢層の高さからか、スマートフォン環境ではお問い合わせフォームでの離脱が多いことが判明しました。

そこで、スマートフォンではフォームではなく電話での問い合わせ増加を目標に切り替え、常に電話番号がわかるように改善した結果、お問い合わせが増加しました。

社内にウェブデザイナーを採用して、さらにスピードアップ!

更に、改善のスピードを最大化するため社内ウェブデザイナーを採用して、弊社のウェブ分析をもとに即座にサイト改善できるようにしました。

最近ではチャットワーク等でオンラインミーティングするようになり、細かくて着実なコミュニケーションが取れるようになりました。

サイト改善は経営者の素早い決断が命

SEOを徹底したことにより、リスティング広告とリマーケティング広告を停止して広告費を0円にしても問題なく伸びていましたが、現在は成長を加速させる「投資」を目的として、広告費をかけています。これにより、現在でも利益率の高い成長サイクルをつくっています。

A社がここまで伸びたヒケツは、何よりも社長の素早い決断によるものでした。社長にはミーティングの場で「やる/やらない」をすべて決めていただけたので、サイトの成長サイクルを高速化できました。

ウェブ解析によるサイト改善には、費用も時間も伴います。しかし、大規模なリニューアルのように大きな塊で動くのではなく、小さな塊で分析と施策を実施することで、成長サイクルを回すことができます。

このサイクルの成長度合いは、いかに素早くたくさん回せるかに比例するため、意思決定者の理解と決断スピードが本当の最重要課題となります。そして、意思決定のスピードを早めるのはコミュニケーションの量です。

サイト改善には、特別に難しいことをする必要はありません。今持っている資源がどれだけあって、どこに向かって、何をすればよいのか、データを基に仮説と施策を検討し、納得いくまでウェブ解析士とコミュニケーションを取りましょう。

そうすれば、伸び悩みを打破する道がきっと拓けるはずです。

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